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6.-10/10 JIS B 0001:2019 10  図形の表し方
10.4.3 展開図
 板を曲げて作る対象物又は面で構成される対象物の展開した形状を示す必要がある場合には、展開図で示す。この場合、展開図の上側又は下側のいずれかに統一して、“展開図”と記入するのがよい(図79参照)。
 
 図79-展開図の例

10.4.4 加工・処理範囲の限定
 対象物の面の一部分に特殊な加工を施す場合には、その範囲を、区間指示記号“↔”又は外形線に平行に僅かに離して引いた太い一点鎖線によって示してもよい[図80のa)及びb)参照]。また、図形中の特定の範囲又は領域を指示する必要がある場合には、その範囲を太い一点鎖線で囲む[図80 c)参照]。
 なお、これらの場合、特殊な加工に関する必要事項を指示する。
 
 注a)★ “高周波焼入れ”を“HQI”と指示してもよい(JIS B 0122参照)。
 図80-限定範囲の図示例
 
10.4.5 加工部の図示
 加工部の図示は、次による。
a) 溶接部品の溶接部分を参考に表す必要がある場合には、次の例による。
 1) 溶接部材の重なりの関係を示す場合には、図81の例による。  
 2) 溶接の種類及び大きさ並びに溶接構成部材の重なりの関係を表す場合には、図82 a)の例のように溶接記号を用いて指示する。
   ただし、組立図のように溶接寸法を必要としない場合には、図82 b)の例のように溶接部位を塗り潰して指示してもよい。
 
  図81-溶接部材の指示例

 
 図82-溶接の図示例

b) 薄板の強度を増加させる溶接構造を指示する例を図83に示す。
 
 図83-溶接構造の図示例

c) ローレット加工した部分、金網、しま鋼板などの特徴を外形の一部分にその模様を描いて表示してもよい。この場合には、次の例によるのがよい(図84、図85及び図86参照)。
   
 a)  b)
 図84-ローレット加工の図示例

 
  図85-金網の図示例

 
 図86-しま鋼板の図示例

非金属材料を特に示す必要がある場合には、図87の表示方法によるほか又は該当規格の表示方法による。この場合でも、部品図には材質を別に記入する。外観及び切り口を示す場合にも、これによるのがよい。

材  料

表   示

ガラス

保温吸音材

木 材

コンクリート

液 体

 図87-非金属材料の図示例

d) 図に表す対象物の加工前又は加工後の形を図示する必要がある場合には、次による。
 1) 加工前の形又は粗材寸法を表す場合には、細い二点鎖線で図示する[図6の図例9 a)参照]。
 2) 加工後の形、例えば、組立後の形を表す場合には、細い二点鎖線で図示する[図6の図例9 b)参照]
e) 加工に用いる工具・ジグなどの形、工具サイズなどを参考として図示する必要がある場合には、細い二点鎖線で図示する(図6の図例8参照)。


10.4.6 その他の特殊な図示方法 
 その他の特殊な図示例は、次による。
a) 切断面の手前側にある部分を図示する必要がある場合には、それを細い二点鎖線で図示する(図6の図例11参照)。
b) 隣接部分の図示対象物に隣接する部分を参考として図示する必要がある場合には、細い二点鎖線で図示する。
 対象物の図形は、隣接部分に隠されてもかくれ線としてはならない(図6の図例7参照)。断面図における隣接部分には、ハッチングを施さない。


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