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技術の森回答
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Q (リーマ加工穴が期待値と違う。)
 期待寸法に対してどの程度大きいのか分かりませんが、とりあえず リーマと止まりゲージの外径をミクロンまで信頼できる測定具で確認して下さい。
案外止まりゲージが磨耗していたって事もあります。

どちらもあっているようでしたら、リーマ径に対して大きく加工されたと想定できますが、その原因としては、奥のほうで切粉が詰まってぶれて回転したためと、リーマが加工中のビビリまた切削液の不適切等が考えられます。

切粉つまりは仕上げ代0.05(リーマ通す前に確認して下さい)と言うことですので考え難いと思われます。
次のビビリですが、新しいリーマは刃先が鋭利になっているので不安定になりビビリ易くなります。ビビリ難くなるように刃先をハンドラップでこすり、刃先を鈍化させるか2番が当たるようしてください。
※あまりこすると肌がむしれたりするので注意して下さい。
またこするとリーマの外径が小さくなりますので、2.01をこすって使う場合もあります。

Q (穴径が測定方法によって違う。)
 3次元測定機は使っていませんが・・・・。

 同一の製品を測定した時に誤差がでたのだと思いますが、どれ位の大きさの製品で材質などと共に具体的な要素(穴径・位置関係等)と図面許容差・御社の数値とお客さんの数値なのでしょうか。

 特に決めていないようですが、穴径(真円度あれば8点)・位置なら4点とか作業者が判断しています。

問題がありどちらが正しいかと言う場合、平面度については定盤上で測定して解決する場合もあります。

 品質は検査で造る事は出来ません。位置・点数が要因とするなら、プローブの当てる場所によりデータムの姿勢又は結果が違うということになります。データムが平面ならその平面度が影響を与えていることになります。

品質を保証するには、常識的な位置のどの位置にプローブを当ててもデータムが一定の姿勢になるように加工側の造りこみで精度を上げなければならないと思います。

つまり図面指示の平面度0.07なら、社内規格というと大げさですが、測定誤差も考慮する形で0.02に抑えるとか、また特に平面度の指定がなくても、基準面になりそうな所は加工側の判断で厳しく(0.02等)加工しなければならないと思います。
※本来の問題点が見えていないように感じます。

また重心点といういのは、1ポイントでも数値が大きめに出ると、データムの姿勢に大きく影響を与えると聞いた事があります。 

Q (スター精密さんの加工ですが、寸法が安定しません。)
 スター精密さんの自動機どのようなものか分かりませんが、おそらくバイト刃先部が冷えた状態から切削熱が加わって膨張するために起こる現象だと思います。

削り始め部が正常ですぐ細くなるのは膨張による食い込みですので、仕上げは無理せず削り代を径で0.2程度にして発熱を少なめにした方がいいと思います。

Q (この幾何公差は何を意味していますか。)
 片側に公差を与えるもので、外側の値(0~プラス側)を示しています。

 この場合、理論的寸法に対し-側が0、+側に0.5が与えられています。

+側に0.2-側に0.3を与える場合は、
0.5○U0.2

+側を0とする場合は
0.5○U0
となります。

ASME(米国機械学会)方式のY14.41に定めがあるようです。

Q (ターニングとはどういう機械ですか。)
 立て旋盤を通常ターニングといい、外径が大きく長さが短いもの、重量のあるもの、形状が複雑で重量バランスが取れていない物などの加工に適した工作機械をいいます。

Q 外径加工の寸法が安定しません。
 うちは外径については間違いなく外径ボーリング使います。理由は公差0.02ということなので、真円度指示がなくてもその半分に入らないと気持ち悪いからです。
内径は公差0.05ということなのでボーリングしますが、工具が無い場合はエンドミルの円弧補間で対応します。深い場合も円筒度が穴公差の半分になるように工夫します。

昔は穴の仕上げはボーリングが当たり前でしたが、最近は円弧補間も増えつつあります。加工指示のある図面は殆ど見かけませんが、ボーリングを前提にしたいならその旨の指示を図面にしないといけないと思います。

Q (ATC時ツールが抜けない場合があります。)
 ATC時のエアーブローに使うエアーに軽い油をミスト状にして供給すると抜けやすくなる場合があるとサービスの方に聞いた事があります。

ですが木型加工ということなので、切削屑がATC動作中にツールテーパ部に付着する場合も想定されますので注意して下さい。



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