苦労して作った一覧ですが、東宝ホームページ資料室に公開日まで入った完全な資料があるのを発見しました。まずはそちらをご覧になることをお勧めします。
テアトル東京は、銀座一丁目の、閉館が予定されている銀座テアトルシネマの入っている銀座テアトルビルのところにあった映画館です。都内で唯一のシネラマ劇場でした。シネラマ上映のときは文字通り映像と音響に包まれ、大好きな映画館でした。特に「2001年宇宙の旅」は他の劇場で通常の70mm方式でも、ディメンション150方式でも見ましたが、やはりここで見なければ本当の価値は理解できなかったと思っています。タイル張りのファサードとレンガを敷き詰めた前庭は日本とは思えない雰囲気があり訪れるだけで楽しくなりました。4階までの高い天井を持った2階ロビーも豪華で、少し早めに入場し2階ロビーの椅子に座って開演まで本を読んで待つのを常としていました。映画を見る間だけではなく、家を出てから家に帰るまでの全体がトータルな体験である時代でした。
以下のリストは閉館時にロビーに掲示されていた一覧を撮影した写真から起こしました。公開順の邦題のみの一覧です。「2001年宇宙の旅」のように2度以上公開されたものは最初の公開だけがリストされており残念ながら公開作品の歴史とはなっておりません。
掲示されていたものは模造紙にマジックで手書きというものでしたが、今回改めて調べると、漢字も含めて間違いがほとんどなく、作った人の熱意が改めて感じ取れました。
全作品、kinenoteを中心に、必要に応じキネマ旬報社発行作品全集等参照して題名を確認しました。その結果2013年5月25日に改訂しました。
以下を掲示されていたリストから修正させて頂きました。
その他、"・"(ドット)、" "(スペース)、"/"(スラッシュ)等の使い分けを修正致しました。
以下は前回公開一覧における私のtypoです。
007・ムーンレーカー→007/ムーンレイカー
以下の作品が不明のままです。
(6)はkinenoteでは未公開となっているイギリスのアニメ作品がありますが、それなのかどうか分かりません。
(11)の題名でネットで探すと1957年製作のヨリス・イヴェンス監督の32分の仏短編映画があるようですので、これが前後のどちらかの作品と併映されたのではないかと思います。
今後判明したことについては末尾にのせます。
「オセロ」のように同じ題名が複数あるものは、前後の作品の公開年からほぼ特定できます。万が一にも間違いたくないので、リストにはあえて特定情報は付しませんでした。以下のものだけ自分で観ていて確信があるので表示しました。
開館、シネラマ化、閉館については青字で年月を附記しました。開館については[1]1981年10月3日づけ朝日新聞夕刊の記事「また消える映画史の証人」から、「30年11月に、現在の鉄筋4階建てに改築した」、シネラマ化については「37年12月シネラマ上映に備え、設備を一新」という記述から取りました。しかし開館については劇場に掲示されていた「ごあいさつ」では「昭和30年12月にこの地に誕生して以来」となっていて正確な日付は不明です。[2]高井英幸「映画館へは、麻布十番から都電に乗って。」(角川書店)。
七年目の浮気 | 昭和30年11月開館[1] | |
洪水の前 | ||
魔人スヴェンガリ | ||
ピラミッド | ||
シャロンの屠殺者 | ||
ナイルを襲う嵐 | ||
カービン銃第1号 | ||
デンヴァーの狼 | ||
前世紀は生きていた | ||
アメリカの戦慄 | ||
偉大なる野獣 | ||
野郎どもと女たち | ||
スカートをはいた中尉さん | ||
嵐の女 | ||
夜は夜もすがら | ||
美わしのロザリンダ | ||
オセロ | ||
首輪のない犬 | ||
戦争と女 | ||
陽気のせいデス | ||
マリー・アントワネット | ||
わたしは夜を憎む | ||
過去を持つ愛情 | ||
放浪の王者 | ||
底抜け西部へ行く | ||
ならず者部隊 | ||
汚れなき悪戯 | ||
ジャックと豆の木 | ||
リスボン | ||
春来りなば | ||
ゲーリック物語 | ||
海棠紅 | ||
波止場の鼠 | ||
乙女の館 | ||
ロケットパイロット | ||
影なき恐怖 | ||
ピカソ・天才の秘密 | ||
美と力の祭典 | ||
女はそれを我慢できない | ||
巴里の不夜城 | ||
女と男 | ||
殺人狂想曲 | ||
群衆の中の一つの顔 | ||
船の女 | ||
親分(ボス) | ||
二人の可愛い逃亡者 | ||
戦場の叫び | ||
めぐり逢い | ||
Z旗あげて | ||
光は愛とともに | ||
広場の天使 | ||
この目でみたソ連 | ||
宇宙サーカス | ||
底抜けやぶれかぶれ | ||
抱擁 | ||
怪盗ルパン | ||
民族の河メコン | ||
潜航電撃隊 | ||
軍曹さんは暇がない | ||
大遠征軍 | ||
吸血鬼ドラキュラ | ||
戦争と貞操 | ||
偽将軍 | ||
白い丘 | ||
ニューヨークの顔役 | ||
SOSタイタニック | ||
その窓の灯は消えない | ||
アダムとイブ | ||
オーケストラの少女 | ||
正午に銃殺の鐘がなる | ||
恐怖の砂 | ||
大酋長 | ||
黒い蘭 | ||
ソロモン王の宝庫 | ||
潜望鏡を上げろ | ||
鍵穴 | ||
やくざ特急 | ||
パリのお嬢さん | ||
お嬢さん、お手やわらかに! | ||
潮の合い間 | ||
大学は花ざかり | ||
花嫁の峰チョゴリザ | ||
野性の息吹き | ||
レ・ミゼラブル | ||
危険な遊び | ||
のど自慢特急 | ||
海底探検世界一周 | ||
口笛吹けば | ||
セーヌの詩 | ||
天使の家 | ||
狂乱のボルジア家 | ||
それはキッスで始まった | ||
北北西に進路を取れ | ||
独 映画祭 | ||
エロデ大王 | ||
ペティコート作戦 | ||
シャンソン・ド・パリ | ||
火山の驚異 | ||
情報は俺が貰った | ||
白鳥の湖 | ||
カチューシャ物語 | ||
ベン・ハー | 昭和35年4月70mm公開[2] | |
風と共に去りぬ | ||
キング・オブ・キングス | ||
若草物語 | ||
裏窓 | ||
ボッカチオ'70 | ||
戦場を駈ける女 | ||
西部開拓史 | 昭和37年12月シネラマ劇場に[1] | |
不思議な世界の物語 | ||
これがシネラマだ! | ||
世界の七不思議 | ||
シネラマホリデー | ||
大西洋ニ万哩 | ||
南海の楽園 | ||
地中海の休日 | ||
偉大な生涯の物語 | ||
バルジ大作戦 | ||
カーツーム | ||
グラン・プリ | ||
特攻大作戦 | ||
蝶々夫人 | ||
2001年宇宙の旅 | ||
潜航大作戦 | ||
マッケンナの黄金 | ||
モンテカルロ・ラリー | ||
アルフレッド大王 | ||
チップス先生さようなら | ||
宇宙からの脱出 | ||
パットン大戦車軍団 | ||
暁の出撃 | ||
天地創造 | ||
トラ・トラ・トラ | ||
栄光のル・マン | ||
レッド・サン | ||
巨象の大陸 | ||
ゴッドファーザー | ||
エルビス オン ツアー | ||
美しく青きドナウ | ||
戦場にかける橋 | ||
戦争と冒険 | ||
アラビアのロレンス | ||
失われた地平線 | ||
ジャッカルの日 | ||
ウェスト・ワールド | ||
組織 | ||
パピヨン | ||
未来惑星ザルドス | ||
ウエストサイド物語 | ||
大地震 | ||
ゴッドファーザーPARTII | ||
オリエント急行殺人事件 | ||
ローラーボール | ||
七人の侍 | ||
コンドル | ||
ローズバッド | ||
チキ・チキ・バン・バン | ||
太陽にかける橋 | ||
ミッドウェイ | ||
屋根の上のバイオリン弾き | ||
F1グランプリ栄光の男たち | ||
ドクトル・ジバゴ | ||
キングコング | ||
巨大生物の島 | ||
クレオパトラ | ||
ザ・メッセージ | ||
2300年未来への旅 | ||
スクワーム | ||
未来世界 | ||
ザ・ディープ | ||
世界が燃えつきる日 | ||
エルビス オン ステージ | ||
カプリコン・1 | ||
モダン・タイムス | ||
犬の生活 | ||
未知との遭遇 | ||
スター・ウォーズ | ||
グリース | ||
ナバロンの嵐 | ||
ディア・ハンター | ||
地獄(神代辰巳) | ||
エイリアン | ||
ザ・シンガー | ||
ウィズ | ||
Alice THE MOVIE 美しき絆 | ||
007/ムーンレイカー | ||
地獄の黙示録 | ||
スターウォーズ 帝国の逆襲 | ||
未知との遭遇 特別編 | ||
華麗なる賭け | ||
卒業 | ||
ザ・ビートルズ グレイテスト・ストーリー | ||
ビートルズ レット・イット・ビー | ||
ブラック・ホール | ||
フラッシュ・ゴードン | ||
メリー・ポピンズ | ||
戦争の犬たち | ||
マン・ハンティング | ||
ハウリング | ||
ザ・クラッカー | ||
マイ・フェア・レディー | ||
ポパイ | ||
左手でつかんだ青春 レフティ | ||
Rock Show | ||
13日の金曜日 PARTII | ||
天国の門 | ||
閉館 | 昭和56年10月31日閉館 |
・修正せしました。私のミスです。
・「レフティ」について
不明扱いでしたが、「左手でつかんだ青春 レフティ」という題で「ポパイ」と併映されたようです。「ポパイ」は記憶しているのですが、こちらは記憶ありません。時間の都合等で見なかったのかもわかりません。上映時間は「ポパイ」107分、「レフティ」47分ですので足しても長めの一本分です。
初稿 | 2013/3/8 |
改訂 | 2013/5/25 |
東宝資料室リンク | 2013/9/21 |
70mm化日程追加 | 2014/7/4 |