ここでは実技基本について説明します
T.座り方と立ち方
1.正座
@左足から先に座る。左足をわずかに引き、左膝・右膝の順に床に着く。
A両手は力を抜いて軽く握り、膝の上に置く。
B場所が広い場合は両膝を大きく開き、腹を出し、腰を割る感じで座る。場所が狭い場合は、膝を揃える。
C1時間程度座っていられるのを目標とする。
2.座礼
@両手の4指は閉じ、人差し指と親指同士が着くようにして三角形をつくるようにして、床に着く。
A左手を先に着き、次に右手を着く。右手を先に戻し、次に左手を戻す。
3.立ち上がり方
@腰を上げ、両足の爪先を立てる。
A右足から先に立つ。(左座右起)
4.立礼
@結び立ちにて立つ。
A上半身は真っ直ぐし、30度傾けて礼をする。
B両手の五指は閉じて、体の両側に付ける。
5.立ち方
@閉足立ち
・両足の親指と踵を合わせる。
・前身の力みを抜き、顎を引き、まっすぐに立つ。
・両手指は閉じて、体の両側につける。
A結び立ち
・爪先は約60度開き、踵を合わせる。
B八字立ち
・両足を肩幅に広げる。
C騎馬立ち
・結び立ちから足幅を肩幅の2倍程度開く。
・両足裏は平行にする。
D四股立ち
・騎馬立ちの立ち方から、足先を正面に対して60度左右に開く。
・訓練のため、足先を完全に真横に向くようにする場合がある。
E基立ち
・片膝を床につけ、踵のラインと膝のラインを同一線上に置いてから、立ち上がる。
・横幅は拳2つ分開ける。
・組手の時によく使う立ち方。
F前屈立ち
・基立ちから、前足を1足分(爪先から踵まで)前に置く。
・前足に70%、後足に30%の体重をかける。
G後屈立ち
・前屈立ちの反対。
・前足に30%、後足に70%の体重をかける。
H猫足立ち
・後屈立ちから、前足を引き付け、後ろ足に90%以上の体重をかける。
・前足は自由に動ける状態にする。
I不動立ち
・前屈立ちと後屈立ちの中間。
・前足に50%、後足に50%の体重をかける。
J三戦立ち
・内八字立ちの片足1歩前に置いた立ち方。
諸注意
○騎馬立ち・四股立ち・前屈立ち・後屈立ち・猫足立ち・不動立ちの腰の高さは同じである。
○立ち方は、稽古をやりやすくするための呼称であり、体に移動の内の、一時的な瞬間の形を示している。
○稽古の際は、できるだけ腰を落とし、一定の高さで動くようにする。
○実戦において、腰が砕けてしまえば負けである点を考え、敢えて腰を低くして稽古する。
○実戦においては、動きやすい高さがあり、腰の高さは臨機応変に変えなければならない。
U.立ち方の体勢
1.自然体(正立体)
@体全体の力を抜き、自然に立った形。
A足幅は肩幅。
2.開放体
@自然体より、足幅は広く取る。
A足は外側に開き、腰を割る。
3.脱力体(養気体)
@自然体から、より全身の力を抜いた形。
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