１００Kmもの距離を走るマラソン＝ウルトラマラソンとの出会いは、大阪在住中に在籍していましたトライアスロンチーム「鉄人くらわんか」の会長、田中さんとの出会いが最初だったと思います。第2回サロマウルトラマラソンに完走し、その時のお話しを、なんどか聞いたことがありますが、そして周囲でも１００Kmマラソンに完走されたランナーの方がおられ、それ以降「いつか機会があったら挑戦しよう！！」と、思っていました。

そしてそれから10年以上の月日がながれ、多くの患者さん・友人からもお話しをうかがい、そしてついに私自身も未知の挑戦、そしてあらたなる競技への一歩として、このたびのウルトラマラソンの出場となりました。それはひょんな事が切欠でした。

昨年は学会・勉強会が非常に忙しく、毎年恒例だった全日本皆生トライアスロンが出場できなくなりましたが、それは自分が選んだ道でもあり、岡山国体終了後から様々な方から御質問、そしてその方々、頼ってこられる患者さんに答えるためにも、その選択に信じて疑いませんでした。
しかし、皆生大会では毎年多くの方とも再会し、特に写真家の久保田好雄さんとの親交は楽しみでした。同時に皆生に向けて練習をされる方々の御話しを聞き、心の中から「来年は、もう一度皆生トライアスロンに行こう！！」と、沸々と気持ちが沸いていました。

しかし、それは昨年の１２月、学部も一緒で、リハビリテーション科勤務の同僚で、また現在同じ学会に所属する親友からの電話が、私の気持ちを揺るがす事になりました。それは彼の結婚式に招待された事、そしてそれは来年の皆生大会の日程であった。友人もそれを知っていた。それでも「来てくれないか」の言葉に、皆生と同日でも来てほしいと言う事は、彼もそれだけ私の出席を望んでる。二つ返事で「いいよ、出席するよ」と、言いました。

年が明け平成１９年になり、今年の計画もまだ立たないまま過ごしていました。
「どこかの大会に行こうか・・・。」皆生を目指してがんばってた自分、しかし今年行けなくても、なにかに挑戦したい・・・。

１月のある晴れた日でした。午後の診療まで時間があったら軽くジョグをするのですが、特にその日は気持ちの良い日でした・・。冬晴れで日差しが暖かく感じ、田んぼの中の農道を走っていたとき「気持ちが良い！！このまま長い時間走れたらもっと気持ちがいいのに」しばらく走りながらそう思っていました。「長い時間走る・・・」「長い時間・・・」「長い時間・・」「そうだ！！ウルトラマラソンだ！！」突然思いついたのがその言葉でした。

家に帰り妻に真っ先に言った言葉は「今年はウルトラマラソン、１００ｋｍマラソンに行くぞ！！」と妻に宣言！！突然の宣言に妻も「１００ｋｍマラソン？？、大丈夫？？」「決めたんだ、今までいつかいつかと思っていたが、今年実行する！！」この発想も、毎年しまなみ海道１００ｋｍ遠足、そしてしまんと１００ｋｍマラソンに毎年患者さんが出場し、お話しは聞いていた。そしていつも御世話になっているＣＰキッチンの小学校からの先輩、北川先輩が毎年しまなみ海道に挑戦していて、「いつか出ないか？？」と誘われていました。

そしてもう２つ、私のウルトラマラソン挑戦の切っ掛けがありました。それは一つは「Ｔａｒｚａｎ」に特集されていた５２歳で世界をマラソンで横断したセルジュ・ジラール氏の記事.

そしてもう一つは,兄の友人でもありアメリカ横断マラソンに完走され「ジョージアの木の下で」のサポート記録を読み、感銘をうけた倉敷市在住のマラソンランナー、貝畑和子さんの事でした。

今年３６歳になる自分・・・。３４歳までは１９年間追い続けた国体へ、選手としての出場は出来なかった自分ですが、しかしスポーツトレーナーとして岡山県選手団と同じユニフォームを着て、選手と同様の気持ちでケガと闘った。そして優勝が決まった瞬間、それまでの人生の一つのステージを走りきれたと思いました。その経緯から更なる気持ちで勉学・技術向上に進んでいました。

そして新たなる挑戦・・・。トレーナーの立場としてそれは今まで以上に進みたい。同時にその気持ちを、自分自身を前向きにしてくれる更なる挑戦・・。その挑戦がウルトラマラソン！！３６歳にしてまったく新たな挑戦に、それは初めてトライアスロンに出場したときのようなドキドキした気持ちが沸いてきました。ウルトラマラソンの経験者の、ネット、ランナーズを読み、そして小学校からの先輩でもあるＣ.Ｐ.ＫＩＴＣＨＥＮの北川先輩、ウルトラマラソンに出場した患者さんからもお話しを聞き、そしてこの頃ですが、偶然にハッピーズのうがっきさんと知り合いました。そして会長さんとも知り合える切っ掛けがあり、ウルトラマラソンの魅力・そして内容などを教えてもらいました。診療所の状況、学会の日程を考慮し、大会を６月２日「しまなみ海道１００ｋｍウルトラ遠足」に決定！！ついにウルトラマラソン出場に向けてのトレーニングがスタートしました。