肘関節について
骨・関節構造について


肘関節は3つの骨からできています。肘から肩にある上腕骨、肘から手首まである橈骨(じょうこつ)・尺骨(しゃっこつ)です。これらの骨は、靭帯で結ばれています。
 肘の運動は2種類で、1つは「曲げ伸ばし」、もう1つが「回外・回内」(腕の回転−−手のひらを上に向けたり、下に向けたりの動作)です。
 今回から2回は、外側上顆(テニス肘)を中心についてお話しします。


外側上顆(テニス肘)の原因

 「テニス肘」という名前だけで、判断してはいけません。もちろん、テニスプレーヤーに多発する障害ですが、ゴルフ、バドミントン、ボーリングなど、肘を使い、道具を使って手をふる運動一般に起こります。また家事をおこなう人、農作業ほか肘の関節の曲げ伸ばしを繰り返す職業の人にもみられます。


痛みの原因

  テニスでボールを打っていて肘に痛みがともなうような場合は、まずテニス肘が疑われます。テニス肘にはバックハンド型の上腕骨外側上顆炎と、フォアハンド型の上腕骨内側上顆炎の2つがあります。

前腕から肘のでっぱり部分まで伸びている手首を反らせる筋肉と骨をつなぐ腱を、短橈側手根伸筋腱といい、この腱への負担が重なって細かい断裂や出血を起こします。

バックハンドストロークによって外側を痛めることが多く、全体の8割はバックハンド・テニス肘です。症状が進むとフォアハンドでも、サービスでも痛みを感じます。重症になると物を持ったり、タオルを絞ったりといった日常生活にも支障をきたすようになります。

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発生原因

 大きく2つの要因が考えられます。1つは筋腱の使いすぎによるものです。練習量が多ければ、発生頻度も高くなります。もう1つは、加齢にともなう筋腱の衰えです。

こうした要因から40歳代に多くみられるとともに、スポーツをしない、日常の家事で発症する主婦も少なくありません。発症の平均年齢は男性37歳、女性36歳、男女比は1:3で、中年女性に多くみられます。

フォームの乱れやラケットの選び方が適切でないことも要因になります。
 若年層の発症では、逆にフォアハンド・テニス肘が多くなります。運動部に所属している中高生や、ハードヒットやサーブの際の手首のスナップが原因になって、プロのテニス選手に起こるのもフォアハンド型です。

症状

 自覚症状の第1は、ボールを打ったときもしくはぞうきんがけ等で、肘が痛いことです。手首をそらす動作でとくに痛みを感じます。そのうち、ラケットを持っても、何を持っても痛くなります。

 痛みに気付いたら、運動後すぐに患部のアイシングを15分間おこないます。痛みの強いときは、安静にして痛みをともなう動きを避けてください。急性の場合、症状がひどい場合は、見ただけで腫れがわかります。痛いうち、熱があるうちは冷やし続けるのが基本です。1回15分を1日2回の目安でおこなってください。1週間ほど続けます。

 肘の痛みも、早期の整骨院もしくは医療機関への受診を、おすすめします。