トライアスロン珠洲大会での出来事


開業する1998年に、私は石川県能登半島で開催されるトライアスロン珠洲大会(スイム2・5K バイク99・4K ラン23・3K)に、仲間15人と出場しました。96年・97年と3回目の出場でしたが、山岳コースがあるものの海のロケーションと、当時御世話になっていた民宿「中梶」さんの暖かい人柄もあり、お気に入りの大会でありました。

大会当日も晴天で体調もすこぶる良く、スイム・バイク共々出だしは最高でした、しかしバイクも後半に差し掛かった峠での事でした。

最後に「大谷峠」を登るのですが、空腹感を感じるのです・・・。「ハンガーノック」です。慌ててバイクに積んでいたカロリーメイトを口にしたのですが、峠を下る際には身体に疲労感が出てきだしましたが、なんとかゴールにはたどり着きましたが、ランに入り疲労感は増すばかりでした。

折り返しに入りましたが、とうとうその場で立ち止まり、足が止まりました、そして走ろうと思っても足が前に出ません。そうしているうちに友人達が声を掛けてくれ、そして一緒にその時は走るのだが500Mぐらいで足が止まります。友人に「先に行ってて、ぼちぼち行くから」と言うのですが、心配そうにしてみんなゴールに向かって行きましたが、その後も休み休み歩いて行き、ゴール前で後続からきた仲間の助けを受けて、なんとかゴール・・・。

97年大会は、96年大会より30分短縮をして今大会は自信があったにもかかわらず、その事を過信しカーボローディングが甘くなってしまってたと、思いました。仲間に手を借りてテントで横になり、そのまま寝てしまいました・・・。

目が覚め、2人の友人が心配そうに声を掛けてくれました。同じチームの教員をされている関谷先生と、辻さんでした。なんとこの2人はゴール後、僕が立ち止まっている事を聞き、自転車に乗ってランコースを追いかけてくれたのです!!

その距離23K、ラン折り返しまで行き、帰ってきたのです。
関谷も辻さんも、同じく珠洲大会に出場しコースを完走しました、なのに私の事を心配してくれて走ってくれて、さらに走る道中に応援してくださっている地元の方々に、僕の特徴を話し見かけたかどうかを聞きながら回ってくれました。二人の言葉に涙がでました。

なんらかのコースの行き違いで出会うことはありませんでしたが、それでも疲れた身体で探してくれた事に、本当に感謝しました。そして仲間の暖かい言葉に、感謝しました・・・。

この出来事で、関谷先生、辻さんに感謝をします。そしてゴールまで協力してくれた友人、そして仲間達にもThank,sを伝えたいです。
しかし、同時にレースには万全が必要であり、過信・満身の煩悩に反省をし、今後このような事を経験しないよう、心掛けて行きたいです。しかし、友人と仲間とのこと、僕は一生忘れることはないと思います。