定年ゴジラ/重松清 1998年 評価:3

 「疾走」があまりに凄い内容だったため、同じ重松清作で人気の高い本作を読んでみることに。

 都心から離れた土地に住居を構え(今で言えば千葉ニュータウンとかのイメージか)、大手銀行に42年間勤めて定年を迎えた山崎さんの、定年してからの日々と、同じ地域に住む仲間たちとの交流と家庭の中で自分の「居場所」を見つけるまでの苦悩を描く。

 連載小説であるため、エピソードの積み上げで、定年後をいかに生きるかというような重い主題を描いているわけではなく、飄々としたユーモアを交えながらなんとなく読み流してしまうような内容。