ポートノイの不満/フィリップ・ロス 1969年 評価:3


 ユダヤ人として生まれ、厳格な両親に育てられたアレクサンダー・ポートノイは大学を首席で卒業しニューヨークで要職に就いたが、その血とユダヤ人特有の家庭環境の中で、自身の鬱屈した巨大な性欲を抑えきれず、女性遍歴を繰り返したのち、ユダヤの若い活動家の女性に打ちのめされ、精神を病んでしまう。

 一人称での独白が延々と続く展開はニーチェの「ツァラトゥストラはこう言った」に通ずるところがあるが、現代文学で小難しい感じがないのと、結構ユーモアがちりばめられているため、そんなには読みづらいという作品ではない。

 確かに特異な内容で突き抜け感はあるが好きかと言われるとそうではないと答えざるを得ない内容。