評決のとき/ジョン・グリシャム 1989年 評価:3


 ミシシッピ州で10歳の自分の娘を酔っ払った白人二人にレイプ・暴行された黒人のカールは、犯人である白人二人の裁判の日に、裁判所でその二人を射殺。カールは囚われ裁判にかけられることになるが黒人差別の残る土地柄、その評決は多くの注目を集めることになる。

 弁護士が主役のベストセラーをこの後連発することになるジョン・グリシャムの処女作で、1996年にはマシュー・マコノヒー主演で映画化もされた。

 自身の弁護士体験も存分に利用しての900ページに及ぶ大作で、特に弁護士と検察側のやり取りや、陪審員の選び方などあまり知られていない裁判のルールというところが興味深い。一方で、大ぶろしきを広げすぎたため、おさまりが散漫になってしまったところも多々あるし、結末もあっさりしすぎて収束が上手く行かなった感。

 もっとエピソード数を絞って、それぞれを深掘り&最後の始末までしっかり描けばよかったのに、とは思うが、まぁ処女作なので仕方ないのかもしれない。興味をもって読み進めることはできた。