湿地/アーナルデュル・インドリダソン 2000年 評価:4


 アイスランドのレイキャヴィクにあるアパートで老人の撲殺死体が発見される。そこにあった「おれはあいつ」というメッセージ以外に特に特徴のない殺人事件だったが、エーレンデュル捜査官らが捜査を進めるうち、過去のレイプ事件とのつながりが浮き彫りになって行く。

 2002年のガラスの鍵賞(北欧5カ国の最も優れた推理小説に贈る文学賞)となった作品。北欧の作品らしい、偏執的、暴力的な内容。登場人物の名前も覚えづらいところも共通。面白くないわけではないが、どうも北欧作品は画一的な印象を受け、またそんなにはその内容に嵌れるわけでもないため平均的な評価となる。