特捜部Q Pからのメッセージ/ユッシ・エーズラ・オールスン 2009年 評価:4
過去の未解決事件を捜査する特捜部Qのボス、カールとアシスタントのシリア人アサド、2作目から登場した二重人格者の女性アシスタント、ローセらの活躍を描くシリーズ3作目。
前作で、ストーリーの中心であるはずの特捜部Qの活躍が余り描かれず、シリーズの人気が減速した感があったが、本作はローセが完全な二重人格者であることが判明するなど特捜部Q側の面々の人物描写が深掘りされつつ、事件側もスピーディかついろいろな登場人物が複合的に関連していることで、推理小説としてとても良い出来。シリーズ中唯一、北欧5カ国の最も優れた推理小説に贈られる「ガラスの鍵賞」を受賞したのも納得。評価は5に近い4。