マルタの鷹/ダシール・ハメット 1930年 評価:2


 私立探偵サム・シェパードの事務所に若く魅力的な女が、妹を取り戻してほしいという依頼を持ってやってきて、サムは相棒と共に捜索を始めるが、相棒が何者かに殺されてしまう。サムは依頼主を問い詰め、実は黄金と宝石で作られた鷹の彫像の行方を追っていることを聞きだす。

 ハードボイルド小説の不朽の名作と言われ、ハンフリー・ボガート主演の映画もヒットした。しかし、100年近くも昔の内容であるため、どうしても設定に古臭さがあるし、主人公を一層ハードボイルド仕立てにするあまり、ストーリーは破綻、または稚拙な感を受けざるを得なく、ハードボイルド小説という側面以上に取り立てるところはない作品。