ノースライト/横山秀夫 2019年 評価:3
一級建築士の青瀬は、吉野という夫婦から、信濃追分の土地に「あなたが住みたい家を建ててください」との依頼を受ける。建築した家は「Y邸」として雑誌で紹介され評判を呼ぶことになるが、引き渡しから4ヶ月後、現地を訪ねた人から、人が住んでいる気配がないと青瀬は聞かされる。
建築業界を舞台とした内容は珍しいし、ブルーノ・タウトという1900年代前半の著名建築家の話の織り交ぜ方も上手い。一方で、主人公青瀬が探偵まがいのことを勝手にやったり、徐々に明らかになって行く、青瀬に建築を依頼した経緯というものがちょっと無理くりっぽい設定なので、良いミステリーものとの評価はしづらい。