クリスマスのフロスト/R・D・ウィングフィールド 1984年 評価:2
もうすぐクリスマスを迎えようという冬の日、イギリス郊外の待ちデントンで、8歳の少女が行方不明となる。この事件を受け持つこととなったのは、下品な冗談を連発し、だらしのない格好でワーカホリックの名物警部フロスト。
とにかく、大枠構成と特徴的な主人公の設定が先にあって、それに合わせて細部を表面的に作り込んで一般読者に受けるように作り込んだという印象が強い。一応犯罪ミステリーものではあるのだが、警察の所作は極めて稚拙で緊迫感も現実感もなく、なんだか奇抜なストーリーを作るために無理をしている感が否めない。
日本人作家でいえば赤川次郎に近いものがあり、本作はシリーズ化されたらしいが、私はとても面白いとは思えない。