ストーンサークルの殺人/M・W・クレイヴン 2018年 評価:5
イギリス・カンブリア州にあるストーンサークル内で老人男性の焼死体が発見された。引き続き起こる同様の殺人事件。三番目の被害者の体にはなぜか国家犯罪対策庁の警官ワシントン・ポーの名前が刻まれていた。停職中だったポーは捜査に加わるが事件はさらに続いていく。
事件の進展自体は、最終的にどこに着地するのかが読めないし、喧嘩っ早くて執念深い捜査をするポーを主人公に、かつての部下でポーの停職中に上司になった女性刑事のフリン、ずば抜けた頭脳を持つものの人と接することが苦手な若い女性分析官ブラッドショーに、同郷で昔からのポーの親友の部長刑事リードと、これらの脇役や警察の内部事情を描いたバランスがちょうどよい。また、2018年作ということで最新のIT技術を用いた分析が捜査側の武器になっている点も新鮮味がある。