宝島/スティーヴンスン 1883年 評価:4
港の近くで家族で営まれている小さな宿に、海賊のビリー・ボーンズがくたびれた様子でやってくる。その宿の息子ジム・ホーキンスと大地主、医師は彼の死後に残した地図に示された離れ小島に埋められた宝を求め、船を買い、乗組員を募り航海に出るが、その乗組員の中にはかつてのビリーの同僚の海賊たちも身分を隠して乗り込んでおり、虎視眈々と宝の略奪計画を進めていた。
子ども用の短尺版も出たりしていることもあり、子供も読める有名な冒険小説。原版は元々は子供向け雑誌で連載されていたもので、確かにストーリー的にはご都合主義的なところも見られるのだが、それを単行本とする際にスティーヴンソンが大幅に改稿しており、ビリーや適役のジョン・シルヴァーなど登場人物の性格付けなどがしっかりとなされているとともに、ストーリーも二転三転なかなか練り込まれていて、大人が読んでも十分楽しめる内容となっている。