流れる星は生きている/藤原てい 1949年 評価:3
第二次世界大戦後、満州から幼い子供3人を抱え、命からがら逃げかえってきた作者(夫は新田次郎)の、ほぼ事実に基づいたドキュメンタリー作品。
今の時代では考えられないような過酷な道程。子供の命のため、というより自身の「生きる」ことへの強い執着心に驚かされる。このような人生を生きてきた人はそりゃ強いよと尊敬するが、一方で文学としては、日記風の日常を捕らえたような内容と展開は満足できるものではないため、作品としての評価は平均点といったところ。