ロバート・ブロック編 サイコ/スティーヴン・キング他 1997年 評価:3


 私はヒッチコックによる映画化で有名な「サイコ」ロバート・ブロック著を読みたかったのだが、図書館で用意されたこの本は22編からなる短編集だった。しかも出版の準備段階の初期の1994年に当のロバート・ブロックは他界してしまったので、実質的に編集には携わっていないという微妙な作品群である。

 しかし、スティーヴン・キングなど、一線級らしい作家の作品を揃えており、短編であることによる各作品の構成の稚拙さなどは感じられるものの、なかなか背筋の寒くなるようなサイコ・ホラーの良作が多い。こういう作品が好きな人にとってはありがちな話なのかもしれないが、私には新鮮で、結構魅力のある短編集だと思うが、如何せん私自身ホラーが嫌いなので、評価はこんなもの。