続・岳物語/椎名誠 1986年 評価:4
椎名誠の息子である岳を主人公にした随筆集第二弾。岳の小学4年生から中学入学までを描く。
前作とは違って、第一の力点は、相当な速さで成長を見せる息子、そして1年の半分以上を海外へ冒険に行っているため、日本に帰るたび感じざるを得ない息子・岳との心情のギャップに置かれているため、岳が頼もしいやら、でも父親としての寂しさも良くわかるやらで、特にアウトドアが好きでもない私にとっても感慨深い作品。
中学に入る頃になって親がうっとうしくなる気持ちは、今は、岳の心情に寄せて考えてしまうのだが、もうじき、父親のほうの視線でそれを見守るようなることを思うと、心構えをしておく必要があるな、と参考になる。