アンドロメダ病原体/マイケル・クライトン 1969年 評価3
生物兵器への応用、宇宙からの帰還時の滅菌の重要性を高めるため、宇宙空間の未知の微生物の補足を目的に上空を回っていた小型人工衛星がアメリカに落下。落下地点周辺の約50名の村民はほとんど即死したが、赤ん坊と胃潰瘍を患う老人のみが生き残った。この未知の細菌の謎を解き明かすため、5人の化学、医学者が完璧に隔離された施設で研究を開始する。
ドキュメンタリータッチの作風にしているため、科学的な記載が多い。元々理工系で、学生時代に電子顕微鏡をしょっちゅう使っていた身にとっては、書いた年代が年代のこともあり正直、無駄で目新しくもない記述が多く、展開が遅い印象を受ける。また、人物描写も希薄であり、アイデアだけで勝負している感じ。そのアイデアもなんとなく最後はそんなんでいいの?と言う感じで、普通には読めるが、普通以外の何ものもない。同じ細菌を扱ったものとしては圧倒的に「復活の日」のほうが面白い。