コンタクト/カール・セーガン 1986年 評価:4
ジョディ・フォスター主演「コンタクト」は賛否両論あるが、私は太陽系外の知的生物体との接触という、あっても全くおかしくない内容を、見事に映像化した傑作と思っているし、原作者があの「コスモス」のカール・セーガンでもあり、然るべくして読むことになった。
さすがは天文学者であるセーガンが書いただけあって、宇宙との気の長くなるような通信の描写をあわてることはない。それが結局信憑性を高めることにもなるのだが、暗号を解読していく過程はやはりビジュアルのある映画版のほうがわかりやすく、衝撃度も大きい。しかし映画でも難しい宗教的な問題もとりあげており、本作は映画も小説も甲乙つけがたい出来である。