「こわれもの/イエス」 71年 評価2.5


 私にとってはイエスと言えば1983年の「ロンリー・ハート」で、プログレッシヴでありながらロック寄りでこのシングルは名曲。「こわれもの」はそれから遡ること12年。プログレの名盤と扱われるアルバムである。

 確かに革新的、斬新である。しかしこの単語は時が経つに連れ、必ず「当時としては」という修飾がついてしまう。「革新的、斬新」がもっともこのアルバムを表しているし、私にはこれしか思い浮かばない。他に取り立てるものはないということだ。
これまでにプログレの名盤というのはトライしてきているが、どうも私には合わないらしい。歴史的に意味のあるアルバムとは思うが、決して今の時代に繰り返して聞こうとは思わないというのが正直な感想。ただし、1曲目の「ラウンドアバウト」は良い。クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」の原型ともいえる様々な音楽の融合体であり、この1曲だけは聴く価値がある。