「ザ・ベンズ/レディオヘッド」 95年 評価4


 レディオヘッドの2作目。イギリスでは4位まで順位を上げたが、アメリカでは最高位88位と、とてもヒットしたとは言えないチャートアクション。

 しかし、内容は前作から飛躍的に成長した。オアシスにそっくりの音質から、楽器の個性を出した音作りに、ボーカルのトム・ヨークの声質は艶やかさを増し(その意味でU2のボノを彷彿とさせる)、楽曲は小粒でも印象に残るメロディ、インパクトを持つ曲が多い。

 デビュー作ではどうして2000年代にあんなに売れたのかと訝しんだが、2年間でここまで成長したか、という変わりようで、これなら確かに、本作発表時点で、今後の成長が楽しみになるバンドと言える。