「イニュエンドウ/クイーン」 91年 評価 3


 クイーンの13作目で、フレディ存命中に発表された実質的な最終スタジオアルバム。本作は10作目「ザ・ワークス」以降の中では結構内容に変化が見られ、プログレッシヴ・ロック的な音作りとなっている。その分ハードロック的なところが減っていて、私としては聴きやすい。特にラストチューン「ショー・マスト・ゴー・オン」は録音当時のフレディの健康状態を考えると壮絶なボーカルともいえるもので、楽曲、歌詞の良さも相まって、最後の名曲である。

 本作で、一連のクイーンアルバムを聴き終えたのだが、全体的な感想としては、4人のメンバーが固定されたままなので、偉大なるマンネリズムと感じるところはあるものの、ここまで一定レベルを保持したアルバムを出し続けるということはすごいことだ。そして必ず、コンサートで盛り上がる曲を書き続けたというところも、このバンドが永遠の人気を保っている要因であろう。