「ジャズ/クイーン」 78年 評価 3


 クイーンの7作目。前作「世界に捧ぐ」で見せた方向性をさらに押し進め、よりシンプルなロックへ移行した。

 相変わらず、多様な音楽性は示しているし、時代に合う、時代が要望する音楽を少しづつでもバントとして変貌しながら対応している姿勢が見え、だからこそ息長く継続したバンドなのだろうが、バンドとしての特別性が薄れていくと、やはりメロディ・メーカーとしての才のレベルが露呈するのも事実で、本作では特定のフレーズを繰り返すような単純な曲も多いこともあって、いまいち楽曲としてはありふれたものが多いため、何度も聞きたくなるような作品ではない。