「パープル・レイン/プリンス」 84年 評価3.5
間違いなく80年代スーパースターの一人であり、かつその中で最もファンの好き嫌いの激しいアーティストだったと考えられるプリンスの大ヒットアルバムで、本人主演の映画のサントラ盤という側面も持つ。しかし、映画的には本人の背があまりに低くすぎて見栄えが悪く、日本ではほとんど話題にも上らなかったと記憶している。
プリンスは毎アルバム違うスタイルを打ち出し、それはそれで出来は素晴らしく高い位置で安定しており、間違いなく天才であると思っているが、なにぶんアクが強く、嫌いな人は全く聴かない。私も本アルバム以降3作ほど持っていたが、それ以外は全く聴かないし、聴く気にもならない。しかし本作は最も一般的に売れた作品であることが象徴するように、お約束の絶叫はあるものの、聴きやすい内容になっている。
No.1ヒットとなった「ビートに抱かれて」(84年年間チャート1位)、「レッツ・ゴー・クレイジー」や、「パープル・レイン」はそれぞれテンポが違うながらも一般的にいっても良い曲であり、プリンスの天才性をうかがい知ることが出来る。