「エブリ・ブレス・ユー・テイク ザ・シングルス/ポリス」 86年 評価 4
ポリスは78年から83年までに5作のアルバムを残して解散した、特に評論家から絶大な支持を受ける伝説のバンド。その最初で最後のベストアルバムがこれ。
その評価の高さは、メンバー3人(スティング、アンディ・サマーズ、スチュワート・コープランド)の個々の技量と、シンプルで緻密な曲作りにあり、特に初めの3作は根本的にトリオバンドの音のみのシンプルな構成となっている。
しかし傑作と呼び声の高い3作目『ゼニヤッタ・モンダッタ』は私も持っていたのだが、どうもそのシンプルさと、同じフレーズを繰り返す曲が多いことから消去してしまっている。その後4作目はバンド以外の音もとり入れ音に厚みを増した。そして世紀の傑作『シンクロニシティー』ではロックバンドとして一つの完成形を示し、これ以上やることを見出せないまま解散となった。私個人としては5作目以外はアルバムで聴くほどではないと思っており、本ベスト盤で十分である。というか、ベスト盤よりも『シンクロニシティー』を持っていれば、普通のロックファンはそれだけでポリスの凄さを実感できると思う。