「オフ・ザ・ウォール/マイケル・ジャクソン」 79年  評価4


 マイケルの実質的なソロ・ファースト・アルバム。「スリラー」以降はモンスター的なキング・オブ・ポップとなってしまうのだが、本作の時点では、まだスーパー一歩手前のスターという感じで、若々しい声と気楽さがなんとなくほっとさせるものを感じる。

 A面は本格的なディスコ・ソウル一色、B面はポール・マッカートニー、スティーヴィー・ワンダー、キャロル・ベイヤー・サイガーの曲を取り上げるとともに、唯一のバラード「あの娘が消えた」を収め、バラエティのある仕上がりとしており、聞き飽きない仕上げになっている。しかし、正直、3曲ほど当時のディスコ・ソウルに分類されて埋没してしまう曲があるため、評価はやっとの4に落ち着く。

 とはいえ、ジャクソン5のボーカリストとして以前から評価は高かったが、ボーカリストとしての実力も抜けているんだなぁということが再発見されるアルバムである。