「ダンシング・オン・ザ・シーリング/ライオネル・リッチー」 86年 評価3
ソロ2作の大ヒット、「ウィー・アー・ザ・ワールド」の成功でまさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃に発表されたソロ3作目。全8曲だが、最後の曲「セイ・ユー・セイ・ミー」は前年のヒット曲(サントラ盤より)であり、実質的な新曲は7曲。
はっきり言って駄作である。発表する必要があったのか?スロー・テンポの曲はそれまでの曲や人に提供した曲の焼き直し。アップテンポの曲に今までにない雰囲気を感じはするが、それが成功しているとは言いがたい。
ライオネルは今作後7年間活動を休止。復活したときにはもう過去の人だった。結局ライオネルも、既評のフィル・コリンズも、あるジャンルでは頂点を極めたが、それ以外に挑戦して成功を収めるという天才性はなかったということだ。