「モダン・ボイス/ホール&オーツ」 80年 評価3
私がホール&オーツを聴き始めたのはベスト盤「フロム・A・トゥー・ONE」(83年)からで、このベスト盤が極めてよく出来ていたため、一時期ホール&オーツの総てのアルバムを持っていた。しかし彼らの初期のアルバムは地味で特徴がなく、耳に付くメロディもなく、良い曲はいわゆる1曲/1アルバムしかないため、本作より前の作品は総て消してしまっている。本作はスタジオアルバムとしては10作目になり、ようやく全体を通して聴けるかなというレベルになってきている。
シングルヒット「キッス・オン・マイ・リスト」「ユー・メイク・マイ・ドリームス」や後にポール・ヤングによってカバーされ大ヒットを記録した「エブリタイム・ユー・ゴー・アウェイ」と、複数の良曲が存在するが、そのほかの曲は80年の作品としては驚くほど古さを感じさせ、全体を通して聴くほどの作品ではないというのが率直な感想。
特にジョン・オーツのボーカルの曲は何の変哲もなく聴くほどの事はない(これは彼らが人気を博すに連れ、彼のボーカルがなくなっていくことでもわかる)。本作も残念ながら消去対象となる。