「マッドマン/エルトン・ジョン」 71年 評価3.5
エルトン4作目のスタジオアルバム。一言で言うとアメリカ南部の土臭いロックを目指した前作『エルトン・ジョン3』と垢抜けたポップ路線を取り込んだ次作『ホンキー・シャトゥ』の間でアルバムコンセプトという点が宙ぶらりんになってしまった作品。
ただ単曲としては、バーニーの恋人を歌った「可愛いダンサー」、風船売りの一生を歌った「リーヴォンの生涯」といったクオリティの高い曲はあり、その2曲を含むA面は、良い出来ではあるが、B面はそれぞれがばらばらな印象を受けるし取り上げる曲もない。短期間で急激な変貌を遂げるエルトンの天才振りを示す作品ではあるが、アルバムとしてのまとまりはない。