「ビルディング・ザ・パーフェクト・ビースト/ドン・ヘンリー」 84年 評価4


 イーグルスのメンバーだったドン・ヘンリーの、82年イーグルス解散後の2作目のソロアルバム。「ボーイズ・オブ・サマー」をはじめ、多くのシングルヒット曲を含み、マーケット的にも、独自性の観点からも完成度の高い作品。

 グレン・フライの同時期のソロアルバムがソウルっぽい仕上げだったのに対し、ドンはその高音で独特な発音と歌いまわにより、かなり重厚なシンセサイザーによるアレンジでありながらカントリーっぽい。そのため好き嫌いはあるだろうが、メロディ的な完成度も高く「ボーイズ〜」「ノット・イナフ・ラヴ・イン・ザ・ワールド」はとても好きな作品である。

 しかし、次作品「エンド・オブ・ジ・イノセンス」では内向的な内容になり、曲調も乏しく、すでに消し対象となっている。