「ア・ソング・フォー・ユー/カーペンターズ」 72年 評価3.5
個人的にはカーペンターズのベストアルバムと思っている4作目。特にA面はシングルカットできるポテンシャルの高い曲が並んでいる。
最近はうまいシンガーが多いが、何オクターブの音階を出せるとか、安定した息の長い発声とかをことさら強調して、あたかも「自分は歌がうまいんだぞ」とアピールしながら歌っていることが多い。それに比べてカレンはどうだ。多分すごくうまいんだと思うが、それを強調するわけではなく、自在に操りながら実にまろやかで、兄リチャードの編曲の上で踊っている。聞いているだけで気持ち良く和めるボーカリストというのはそうはいない。
ただ、アルバム全体としては突き抜ける感じがないのも事実。コンセプトも感じられない。まぁ、それを目指していたわけではないだろうからしょうがないが、それがベストアルバムとは思っているが評価が3.5である理由。