「喜びは悲しみの後に/キャロル・キング」 72年 評価3


 前作から1年ぶりのソロ4作目である。相変わらずのキャロル・キング節。というと悪い意味も良い意味もある。これまでと同じ音を求めるか、それを超えた、あるいは視点を変えた何かを求めるか(私は後者だが)、それは人によってまちまちなので、そのことで評価を上下させたくはないが、決定的に言えることは地味すぎることだ。

 なかなかいいメロディーは散在しているのだが、平均3分に満たない曲長で、なんとなく終わってしまう。目玉になる曲があるアルバムの中では良いスパイスになる曲たちが、メインの食材を忘れ、スパイスだけで仕上げられてしまったため、なんの特徴もない料理になってしまった、という感じだ。