「トンネル・オブ・ラヴ/ブルース・スプリングスティーン」 87年 評価3
"ボス"ことブルース・スプリングスティーンの通算9枚目のアルバム。前々作「ボーン・イン・ザ・USA」が、それまでの彼とはちょっと違う売れ筋の楽曲群で爆発的に売れ、スーパースターの道を歩み始めるかと思ったが、さすがは足が地に付いたロッカーだけあって一変して地味で、アメリカンミュージックのルーツを探るような出来栄えとなっている。
本来の彼を敬愛していたファンからはある種の安堵を、「ボーン〜」で彼を知ったファンからは肩透かしを食らったような印象を与えるような内容で、後者である私にはあまりに地味すぎる。よくよく聴くと味があるのだが、でも好んで聴くものではないので消し対象となる。
アメリカン・ルーツは、日本で極端に言えば、演歌とか民謡のようなもので、アメリカ人ではない私にその良さは生まれつきわからないのだな。