「キープ・ザ・フェイス/ボン・ジョヴィ」 92年 評価 3


 日本で人気に火がつき、その後アメリカNo.1バンドに成長したボン・ジョヴィの5枚目のスタジオアルバム。3作目『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』、4作目『NEW JERSEY』で頂点を極めた彼らは世界各地で240回以上のライヴを行い心身ともに疲れはて、本作の発表は前作から4年が経過し、その間メンバー間の不仲説も出たりしていた。

 しかし、本作の特に前半は以前と変わらぬパワフルでメロディアスなハードロックが展開され、ボン・ジョヴィは健在だったと感じさせるが、後半がいけない。まぁ、もともと曲作りに外部ライターを迎えてヒットを連発していたので、曲作りには限界があったのだが、後半はどこかで聴いたようなありふれたロックで、しかも平均曲長が5分と長いこともあってメリハリのないだらだらした展開が苦痛となる。これは無駄に12曲という数を入れたことも影響しているが、それなら好きな曲だけ残して、アルバムは消去ということになってしまう。