「レット・イット・ビー/ビートルズ」 70年  評価3.5


 ビートルズのラストアルバムだが、録音自体は「アビー・ロード」の方が後になる。同時に同名映画(ドキュメンタリー)も公開されたが、この映画ではあまりにもばらばらなビートルズが痛々しい。

 アルバムの音的にもばらばらさ加減が現れており、あまりリハーサルなどはなしで録音されたのだろう。ある意味、生々しさやアコースティックさが良いともいえるのかもしれないが、一般的には簡易に作ったという印象が残るだろうし、ミュージシャンでもない私からすればもっと丁寧に作ればいい曲になったのにというものが多い。

 しかし、「レット・イット・ビー」「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」はそのストリングスアレンジの良否はあれ、名曲であるし、ビートルズの崩壊を案じさせるような痛々しいポールのボーカルが印象的だ。