「ロード・トゥ・パーディション」 02年米  評価3(5点満点) メジャー度3

監督:サム・メンデス
出演:トム・ハンクス、ポール・ニューマン、タイラー・ホークリン他

 マイケル(ハンクス)はアイルランド系マフィアの大物であるルーニー(ニューマン)に育てられ、腕が立つと評判。そんなマイケルをルーニーは息子同様に扱っているが、面白くないのがルーニーの実の息子であるコナーで、酔った勢いでマイケルの妻と下の息子を殺してしまう。マイケルは偶然助かった上の息子マイケルJrと逃亡生活を送り、最終的に馬鹿息子であるコナーをかばったルーニーへの復讐を成し遂げる。

 父子同然のルーニーとマイケル、実の父子のルーニーとコナー、マイケルとマイケルJrという3組の親子の物語をマフィアという特殊な人間関係をベースに描いた「アメリカン・ビューティー」のサム・メンデス監督作品。また、ジュード・ロウ演じる奇怪な殺し屋も登場する。

 評論家筋の評判はいいが、上記のとおり2時間半に多くのことを詰め込みすぎ。そのため”間”がなく、いい場面があってもそれに感情が浸ることが出来ない。また、思い起こすと納得いかない設定、展開も多く(何故マイケルがそこまで復讐に躍起になるのか?ジュード・ロウがとても一流の殺し屋の振る舞いではない。ラスト、マイケルがあっけなく殺されるのも凄腕のマフィアらしくない、など)じわじわといい映画だったなぁと思えるような映画ではない。決して悪い映画ではないが、最近このような父と子を描いた映画が少なかったから、またトムとポールが出ているから評価が高いのでは?とかんぐってしまう。とうてい「ゴッド・ファザーT、U」には及ぶべくもない。