「シックス・センス」 99年米 評価4.5(5点満点) メジャー度5
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィルス、ハーレイ・ジョエル・オスメント他
小児精神科医マルコムは長年の功労が認められ、フィラデルフィア名誉市民となるが、その晩、10年前に担当し治療することができなかったビンセントに撃たれてしまう。
時は変わって、その事件後夫婦の仲がさめてしまったマルコムは精神病の相談を受けた少年コールの治療にあたることになる。しかし精神病の疑いのあるコール少年は自分の特殊な能力(死者が見える)により、恐怖におびえているのだ。彼の話によれば「死者は自分の都合のいいときに現れ、自分の見たいものしか見ない。そして自分に救いを求めてくる。」というのだ(この内容がラストで非常に重要になる)。コールを治療することでマルコムは自らの過ち(ビンセントを治せなかったこと)を清算し、コールは自分の特殊能力を受け入れ、母親との和解を手に入れる。
名のある俳優はブルースのみ。俳優も監督も無名という映画だったが、全米で大ヒットを記録した。日本ではホラー映画という振れこみだったが、ヒューマンドラマであり、ラブストーリーである。特に脚本が良くできていて、急なエンディングから受けるインパクトは強烈だ。エンディングを知った後でも、そうだったのかと振り返るたびに良くできた映画と感じ、再度見たくなる。
コールの成長、マルコム夫妻の苦悩という二つのストーリーがそれぞれ深く、感慨深く想い起こされる。かなりあとをひく、癖になりそうな映画である。