「羅生門」 1950年日 評価3.6
監督:黒澤明
出演:三船敏郎、森雅之、京マチ子、志村喬、千秋実他
1989年、1998年、2026年2月観賞
平安時代。朽ち果てた羅生門下で雨宿りしていた、ある殺人事件の参考人として出頭した杣売りと旅法師は実に奇妙な話を見聞きしたと語り始める。それは、殺人事件の当事者たちがすべて異なる自供をしているということだった。
ある一つの出来事を複数の視点・告白から描き出す映画手法の先駆けになった作品であり、モノクロで太陽光によるコントラストが印象深い映像や迫力ある演出により世界的名声を得ている。
50歳前あたりからモスキート音が聴こえなくなり、その後も高めの周波数帯の音が歳と共に聞こえなくなってきていると思われ、それが一因なのかもしれないがとにかくセリフが聞き取れない。特に今でいう検察の聞き取りの場面のセリフなんか7割がた聞き取れないので、本来これによる減点というのは考えるべきではないのだろうが、それでもストーリーが追いづらい(3回目鑑賞なので追えないことはない)という意味で評価に大きく影響してしまうのは致し方ない(所有しているDVDには日本語字幕はないし)。
それはそれとして、特に三船敏郎や京マチ子の演技が大仰なのに違和感があるし、ストーリーもかなり強引(妻を一人残し多襄丸の口車に乗って刀塚に向かう夫とか)なので、映画自体の面白さ、それはもちろんあるのだが、当時は映像技術や物珍しい東洋の僻地の国の風俗、構成の面白さもあって海外で特に評価されたのかなぁと今になると思う。