「U−571」 00年米 評価3(5点満点) メジャー度3
監督:ジョナサン・モストウ
出演:マシュー・マコノヒー、ハーベイ・カイテル、ジョン・ボン・ジョヴィ他
第二次世界大戦中、北大西洋上で故障のため味方軍の救助を待つUボートから、当時連合国軍が悩ませれていた精巧な暗号機「エニグマ」を盗み出すため、米海軍の潜水艦S−33はUボート仕様に作り変えられ、故障中のUボートに接近する。うまい具合に「エニグマ」を手に入れるが、その直後S−33は救助にきた本物のUボートに撃沈されてしまう。故障したUボートに取り残された兵士たちは、ドイツ軍の攻撃をかいぐぐり反撃に転じる。
このスリルあふれる実話をベースに、一連の作戦の中で、艦長なきあとの副長タイラーの人間としての成長ドラマも絡める。ストーリー、映像ともに申し分ない出来なのだが、潜水艦の中という閉ざされた特異な空間では描かれる世界に限界があるのも確かで、今までの潜水艦物(「眼下の敵」「Uボート」など)と同じ印象を少なからず感じてしまうのは致し方ないか。今まで潜水艦物を見たことがなければ、すばらしいスリルを感じられることだろう。残念だったのが、副長タイラーの成長ドラマ。行為や言葉で成長振りを演出しているが、もっと言葉のない演技で見せたほうが説得性があったし、感動も深まったはずだ。