「見知らぬ乗客」 1951年米 評価3.2


監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ファーリー・グレンジャー、ルース・ローマン、ロバート・ウォーカー他

1993年、2025年12月観賞

 アマチュアテニスプレーヤーのヘインズは、移動中の列車で自分のことをよく知っているアントニーという馴れ馴れしい男に話しかけられる。胡散臭いと思いつつ昼食を一緒にとっていると、アントニーはヘインズが離婚したがっている妻と、高圧的な自分の父親の交換殺人計画を提案してきた。

 ヒッチコック得意の巻き込まれ型サスペンスの範疇に入る作品。そもそもいきなり殺人計画を提案してくるような男(アントニー)と初対面で付き合いすぎで、ヘインズ自身にも落ち度があると言わざるを得ない。また、妻帯者であるヘインズと付き合っている上院議員の娘の一家がなぜにそんなにヘインズと仲が良い?とか、そんな上流階級にいるヘインズと正体不明のアントニーが簡単に接触できてしまうのもなんとなく設定が緩いと感じてしまい、ストーリーの緊迫感が薄い。

 随所に見えるスリルを煽る映像技術はさすがというものだし、また、妻であったジェニファー・ジョーンズとデヴィッド・O・セルズニックの不倫により重度のアル中にもなったロバート・ウォーカー演じる精神異常犯罪者がとても不気味で、映画として平均はクリア、というところ。