「ドアーズ」1991年米 評価3.6


監督:オリバー・ストーン
出演:ヴァル・キルマー、メグ・ライアン、カイル・マクラクラン他

1994年、2025年8月観賞

 主に1967年から1971年まで活動し、当時カリスマ的な人気を誇ったロックバンド、ドアーズ、というよりそのボーカリストだったジム・モリソンの伝記映画と言った方が良いか。

 一時期ドアーズの曲はよく聴いていて、1994年に観た際は、破天荒なモリソンの行動と生き様に衝撃を受けるとともに、その雰囲気を十分に醸し出した映像としての芸術性を高く評価し評価4.5をつけている。

 ドアーズはモリソンのワンマンバンドという印象が強い(実際モリソン死亡後に残ったメンバーで製作した2作は商業的に失敗)が、才能あるバンドメンバーに恵まれたことで音楽的な評価も得たというのは事実であり、もし、ビッグ・アーティストの伝記的映画が多数製作されている今の時代ならもっとバンドとしての魅力が描かれるのだろうと思う。バンドとしての結束は本作でも垣間見ることはできるが、カリスマ性のあったモリソンがほとんど中心に据えられており、モリソンが常にドラック&アルコールに入浸りで、50を超える齢になっての鑑賞ではハチャメチャすぎて、その生きざまに魅かれることはさすがになくなり、20代に観た時より低い評価にならざるを得ない。

 とにかく、モリソン役のヴァル・キルマーが風貌から雰囲気まで本人が乗り移ったかというほどの完全な嵌り役。モリソンの生き方、(少なくとも本作での)音楽に対する向き合い方に共感できないところはあるが、ドラックと酒による幻想世界は、他の同類の映画に比して際立って素晴らしいと思う。