「アマデウス ディレクターズ・カット」1984年(2002年)米 評価3.5


監督:ミロス・フォアマン
出演:F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス、エリザベス・ベリッジ他

1989年、2024年1月観賞

 1823年。かつては宮廷楽長であった年老いたサリオリは自殺を図るが、間一髪救われて、精神病院に運ばれる。訪れた神父はサリオリから、自分がモーツアルトを死に至らしめたという告白を聞く。

 ブロードウェイの舞台「アマデウス」の映画化作品なので、ほぼ史実とは異なる内容。サリエリ、モーツアルトの生涯はかなり脚色されているので、当時の二人の関係を深掘りし、史実を追求したというよりも、モーツアルトもサリエリもかなりデフォルメされ、舞台的効果を狙った演出過多のエンタテイメント映画という趣が強い。なのであまり物語の深層に触れることはできないというのが正直な感想。

 35年前は通常版だったが、今回は20分長い180分のディレクターズ・カット版を鑑賞。モーツアルトの音楽が好きで精通している人には見応えがあるかもしれないが、そうでない私にはさすがに長く感じてしまう。1回目の時は史実に基づいていることを前提に観ていたが実際は超有名人をデフォルメして描いていること、元々コスチューム物の映画が好きではないということもあり、評価は初見時の5から大幅に下がることになる。