「トッツィー」1982年米 評価3.7


監督:シドニー・ポラック
出演:ダスティン・ホフマン、ジェシカ・ラング、テリー・ガー他

1987、2022年12月観賞

 舞台俳優を本業としているが、あまりに熱血すぎて業界から疎んじられているマイケルは、今は俳優学校の教師としての職しかない。友人の女優が理不尽にオーディションで落とされたことをきっかけに、今の状況を打破するため、マイケルはその役に女装してオーディションを受けたところ、女性プロデューサーに認められ、ソープオペラにレギュラー出演。瞬く間に人気者になっていく。

 ホフマン主演、チャールズ・ダーニング、ビル・マーレイなど脇役もその筋の確かな俳優を配し、監督自身も俳優としてなかなかの芸達者ぶりを見せる。女装したマイケルと彼が恋した女優ジュリー、マイケルに恋愛感情をひそかに持つ友人女優サンディ、マイケルの同居人ジェフ、女装したマイケルに恋するジュリーの父親など、結構色々な人間関係がてんこ盛りなのだが、それが確かな俳優と監督の力量でコメディ・ドラマとしてそつなく仕上げられており、よくまとまった平均点の高い映画。

 当時としては女性蔑視や典型的な男尊女卑の考え方への批判という内容に目新しいところも感じたのだが、今となってはやはり少々古いと感じてしまうのは否めないところ。