「サタデー・ナイト・フィーバー」 1977年米 評価3.6
監督:ジョン・バダム
出演:ジョン・トラヴォルタ、カレン・リン・ゴーニイ、バリー・ミラー他
2021年12月観賞
ニューヨーク、ブルックリンのペンキ屋で働く19歳のトニーは、仲間とつるんで土曜日にディスコで踊ることだけが唯一の楽しみ。ダンスの名手のトニーはディスコのダンスコンテストでの優勝を目指し、ニューヨークのアップタウンで仕事をしているステファニーと組みことをもくろむ。
何とも不思議な雰囲気の映画である。冒頭のトラヴォルタの街を闊歩するシーンやダンスのシーン(特にライン・ダンス!)など、洗練されてなくて、なんだこの緩い雰囲気は?と妙な気持になる。とはいえトラヴォルタのダンスは確かに見どころで、今どきのダンサーのようなどうあがいてもそんなダンスはできるわけないというものではなく、似たような動きはできんじゃね?というような1970,80年代の懐かしのダンスの動きがなんかホンワカ暖かい。
ストーリー自体は、下町に住む、学がなくて友達とつるむだけが楽しみの青年が、ヒロインと一緒にダンスに打ち込んで上を目指すという平凡なもの。ヒロインには、自分の仕事における有名人とのエピソードを得意げに話すだけ(しかも間違いなく作り話)の内面にも、特に美しくもない外観にも全く惹かれることはなく、ダンスも仕事の片手間にやっているから大したことなくて、こちらもとっても微妙(実際、主に出てくる女優二人は本作以外に主要配役をもっての映画出演がない)。
しかしその微妙な雰囲気をうまく使って逆に魅力的な立ち位置を得たのがトラヴォルタ。下町で腐った生活をしているのだが、真面目に仕事はしていて客にも好かれている。家族とは反発しているがそれでも愛していて、友達が羽目を外すなかドラッグも輪姦にも加担せず、純朴な眼差しをした好漢を好演。彼だけがこの映画の出演人物の中で圧倒的に輝いているとともに、何と言っても大ヒットしたビージーズの名曲群の素晴らしくも懐かしいこと!
映画としてまた観たい日がくるとは思えないが、トラヴォルタのダンスとビージーズの音楽はやっぱり秀逸だと思う、まったくもって不思議な魅力のある映画である。