「バック・トゥ・ザ・フューチャー・パートⅡ」 1989年米 評価4.1
監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソン他
1989年、2021年10月観賞
パートⅠでなんとか1985年に戻ってきたマーティのところにドクが未来からデロリアンに乗って迎えに来るところから始まるパートⅡ。未来に飛んだマーティが目にしたのは落ちぶれた自分の未来と子供たち。その未来を受け入れつつ現代の1985年に戻ったものの、そこはその前にいた1985年とは様相が全く違っていた。
小気味よいテンポと凝った脚本はパートⅠ同様。パートⅠと同じ役者がほぼ継続していることで違和感なく成功したパートⅠの各場面上でのマーティやドグの絡みが楽しいし、継続使用されているギャグとセリフも効果的に使われている。
エンターテインメント作品としての醍醐味はパートⅠにも劣らないのだが、未来や現実とは異なる世界を描く時間が多いことで、ごちゃごちゃした印象になってしまうのと、その分、マーティとドグの友情という部分や過去の時代のノスタルジーを感じさせるところなどはパートⅠに比べると希薄にはなっているし類型的でもある。
本来、映画作品は個体として評価すべきというのが個人的信念であり、それに則ると、本作のみではパートⅠとの絡みの面白みが半減するので評価は3.5程度になると思うが、この映画はやはりパートⅠと併せて楽しむものであるということを前提とした評価としたい。