「未来は今」 94年米 評価3(5点満点) メジャー度3
監督:ジョエル・コーエン
出演:ティム・ロビンス、ポール・ニューマン、ジェニファー・ジェイソン・リー他
ワンマンの会長兼社長の突然の自殺により、大企業の残された幹部達は間抜けな若者を新社長に据えることで株の暴落を狙い,社長の持っていた株を買い占めようと計画する。そこに,大学卒業後職を探していた青年が入社し,まんまと社長に仕立て上げられる。その茶番劇に不信を持った女性記者は身分を偽って青年にちかづくが、やがて青年の素朴さに打たれ,青年を応援するようになる。
話の筋は「オペラハット」や「スミス都に行く」など30年代によく作られた女性記者と素朴な青年の恋物語ものと同種であり,目新しいものはない。そのような内容の話を,「バートン・フィンク」のコーエン兄弟特有の映像感覚,ブラック・ユーモアで味付けしたという作品だが、ラストのどんでん返し的な展開も「なんだコリャ」という感じ。大人のファンタジーと言うのかもしれないが,どうも納得できない。