「身代金」 96年米  評価3.5(5点満点) メジャー度4

監督:ロン・ハワード
出演:メル・ギブソン、レネ・ルッソ、ゲーリー・シニーズ他

 元空軍パイロットで,日の出の勢いにある航空会社の社長であるトム(メル)の一人息子が誘拐される。トムは息子の捜索をFBIに依頼するが,犯人グループとの1回目の接触においてFBIはグループの一人を射殺し,手がかりを失ってしまう。そして再び犯人からの脅迫電話がかかるが,1回目の接触の際の犯人グループとのやり取りからトムは、犯人は金を渡しても息子を返すつもりはないと察し,逆に犯人の首に200万ドルの懸賞金をかける。

 ちょっと猪突妄想的ではあるが,脚本がよく出来ていて見ごたえのある作品に仕上がっている。犯人がなぜトムの息子を狙ったのか,トムの、犯人が息子を返すつもりがないことを悟るきっかけ、ラスト近く,懸賞金を得るために仲間を犯人にしたてあげようとリーダーがとる行動など,話全体がきちんと納得できるよう作られてあり,2時間飽きることがない。久し振りに肩がこらず楽しめて見れた娯楽作だ。ただ,敢えて言わせてもらうと,子役が全然かわいげなかったのが減点。